自然な皮革の風合いを楽しむヌメ革ブーツのクリーニング

ビフォア

ヌメ革とは、植物タンニンで鞣された、表面加工施していない革のことです。使い込むほどに質感や風合いが変わり、その経年変化(エイジング)を楽しむことができるのが特徴です。

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またヌメ革は、水に濡れるとシミになりやすく、色落ちや変色の原因になリます。このブーツも随分と汚れや変色が進みました。

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ヌメ革はスムースレザーのように表面加工がされていないので、水分を吸いやすく、汚れも浸透しやすいので、汚れ、スレができやすく、また取れにくいのです。

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そして湿気をためやすいので布部分にカビが生えてきます。

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しかし、とても丈夫なのでヘビーユースに耐えられる丈夫な靴です。
裏側にべったり泥がこびりついています。

アフター

鞠クリーニングは裏側の泥を除去するだけでなく、間に挟まった小石などをピンセットで
取り除きます。

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ヌメ革の自然な風合いを残しながら汚れを取ってほしいというお客様の要望でしたので、洗う、クリーニングするが、リカラーはしないことに靴のクリーニング職人はこだわりました。

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ヌメ革は、動物の皮を腐敗しないように植物タンニンで鞣された(なめされた)革で、経年で色が濃くなってきます。汚れが取れた部分とそうでない部分がまだらになってきます。これもヌメ革の味わいと言えるでしょう。

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レザー専用の洗剤で洗い、大量の水で洗い流しましたので、布部分のカビが取れてきれいになりました。

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リカラーは、染料、顔料を調合して吹付け加工するので、新品のようにきれいになりますが、ヌメ革の自然な風合いがなくなり、経年変化を楽しむこともなくなってしまいます。使い込んだ風合いを残してほしいというお客様のご要望に答える形で仕上げました。