メンズスーツには多くのポケットがついており、スリーピース(三つ揃い)にいたっては、20近くのポケットがあります。
ファッション中心の中世の紳士服にはポケットなどはありませんでした。スーツのポケットが多いのは物を身につけて持ち歩くのに便利であるということから軍服に取り入れられたことからの影響だと言われています。
ポケットには雨ふたといわれるフラップが取り付けられています。文字通りポケットに雨が入らないようにするための物ですが、それは機能性を重んじるビジネススーツのような活動的な昼間の服に限られ、夜のパーティなどに着られる優雅なタキシードなどにはつけられていません。
最近では形がくずれるのでポケットに物を入れる方は少なくなり、ポケットは飾りで手を入れられないようにファッションを重視したスーツも多くなってきました。
あると便利なスーツのポケットもクリーニングする立場からすると手間がかかります。
ポケットには意外と忘れ物が多いので検品者は大変です。
困ったものではティッシュ。見つけておかないと水洗いすると紙がばらけてしまい、洗濯機の中が紙くずだらけになります。またボールペンはインクが溶けてしまい、ひどいことになったということを聞いたことがあります。