前回のクレアン広報室「オイルドコート・オイルドジャケットのよくあるトラブル」では、Barbour(バブアー)、BELSTAFF(ベルスタッフ)、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)などのオイルドコートについて、臭いや汚れが蓄積されてしまうことや街のクリーニング店で洗えないことなどを見てきました。
今回は、クレアンのオイルドコートクリーニングを解説させていただきます。
水洗いもドライクリーニングもできないとされているオイルドコートですが、クレアンなら洗うことができるんです!
このページの目次
オイルドコートは一般的には洗えません
「オイルドコート・オイルドジャケットのよくあるトラブル」で見てきたとおり、オイルドコートは洗濯が非常に難しいコートです。
コートの表面に染みこませてあるオイルが汚れを吸着しやすく、オイル自体も酸化してどうしても汚れや臭いが気になってくるのですが、洗濯表示タグでは水洗いもドライクリーニングも不可となっているのです。
クレアンはオイルドコートのクリーニングも可能です
高級クリーニングのクレアンは、一般的には洗うことができないオイルドコートを洗うことができます。
洗えないのに洗えるってどういうこと?という感じですが、クレアンには取り扱いが非常に難しいオイルドコートを洗う高い技術と、手間暇を惜しまずに1着のコートにじっくりと向き合うことができる環境が用意されているのです。
オイルドコートは着用された年月によって生地とオイルの状態が全く異なります。経験豊富な職人が1着ずつ様子を見ながら手仕事で作業をする必要があるのですが、多くのクリーニング店ではそこまでの手間はかけられません。
クレアンはブランドダウンやブランドコートなども取り扱う高級衣類のクリーニング店ですので、職人が納得するまで1着のオイルドコートと対峙しながらメンテナンスをすることができるのです。
これが私たちの方針であり誇りでもあります。
オイルドコートの2種類の洗い方
クレアンでは「ドライクリーニング」「ウェットクリーニング(水洗い)」の2つの方法でオイルドコートを洗うことができます。
ドライクリーニングでオイルドコートを洗う
ドライクリーニングは有機溶剤からできているドライ溶液で衣類を洗う方法です。
コート、ニット、プリーツスカート、ウール、シルクなどの水によってダメージを受けてしまう衣類に用いられています。
でも、バブアーオイルドコートの洗濯表示タグではドライクリーニングも不可となっていましたよね。その理由は、油となじみが良い有機溶剤を使ってクリーニングをすることで、油汚れだけでなくオイルドコート・オイルドジャケット表面のオイルもさっぱりと落としてしまうからでした。
たしかにドライクリーニングで洗うと油性の汚れはしっかりと落ちるのですが、同時にコート表面のオイルも落ちます。
でもご安心下さい。
クレアンではコートに再度オイルを塗りなおす再オイル加工(リプルーフ)の技術がございますので、クリーニングでさっぱりと汚れを落として、新しいオイルを塗布するという最高のメンテナンスをご提案させていただきます。
ウェットクリーニングでオイルドコートを洗う
ウェットクリーニングは、水と洗剤を使った洗い方です。
オイルドコート専用の油分に強い洗剤を独自に調合して使用しています。
しっかりと泡を作った洗剤は洗浄力がとても高く、浸しておくことで汚れと余分なオイルが浮いてきます。
更に前処理が終わった後、温水洗浄機に入れて汚れとオイルを落とします。
汚れを吸った古いオイルが落ちることで、ゆすいで乾かしたあとがムラになったり、今まで見えていなかったシミが浮き出て見えることがありますので、クリーニング後は再オイル加工(リプルーフ)をおすすめします。リプルーフは濃色効果が高いので、シミ跡、変色、スレなども目立たなくなります。
ドライクリーニングで洗うか、水洗いで洗うかの判断は、専門職人が汚れの状態と繊維のオイルの状態を見て決めます。
洗浄力の高い水洗いなので、現在はドライクリーニングより水洗いが主流になっています。
再オイル加工(リプルーフ)でオイルを入れなおす
クレアンではオイルドコート用に開発したオイルを塗布するリプルーフも承っております。
向かって左がリプルーフ前のオイルが抜けた状態で、右がリプルーフ作業中です。
リプルーフ前はさっぱりとしたコットンの風合いで、右はオイルによって表面がしっとりしていますね。
こちらはリプルーフの様子です。
紫外線による色あせと日焼けが気になる袖に少しずつオイルを吹きかけて色合いを調整しています。色あせが強い部分は濃く、その他の部分は薄く塗り分けることで全体の色を均一にしていきます。
細部までオイルをごく薄く塗っては乾燥させるという作業を何回も繰り返して、オイルを生地になじませ、アイロンの蒸気で生地を落ち着かせると、このようなしっとりした風合いになります。
オイルは、オイル感がしっかり強いものと色が深くしっとりしたオイルを重ねていますが、オイルドコートを日本で着用するにあたってよくあるお悩みを解消すべく極力オイル移りせず臭いも少ないように開発していますので、バブアー純正オイルよりもライトな質感に仕上がるかと思います。
お客様の中には、普通のコットン生地のジャケット、コートをリプルーフしてほしいというご注文もあり、それらをオイルドジャケット、コートに仕立てています。厚めのコットン生地であれば、リプルーフが可能です。
オイルドコート・オイルドジャケットのメンテナンスはクレアンへどうぞ
「オイルドコートが汚れている」
「オイルドコートの臭いが気になる」
「とてもじゃないけど外出時に着られない!」
せっかくのオイルドコートなのに、このような状態でお悩みの方は本当にたくさんいらっしゃいます。
「臭ってないかな・・・。オイル移りしないかな・・・」と気にしながら着用するよりも、スッキリと気持ちの良い状態で胸を張っておしゃれを楽しむ方が魅力的に見えます。
クレアンにはオイルドコートのクリーニングとリプルーフの経験豊富なスタッフが常駐していますので、皆様のお悩みを丁寧に伺って最適なメンテナンス方法をご提案いたします。
オイルドコートのご相談はクレアンにお任せ下さいませ!
オイルドコート愛好者のお仲間様にもオイルドコートが洗えるクリーニング屋さんがあることをお伝えいただければ幸いです。
ご覧いただきましてありがとうございました。