後継者による革新が切り開いたハイブランドへの道~プラダ~

代名詞であるナイロン素材のバッグがブランド復興の端緒


出典:https://www.fashion-press.net/news/7252

プラダと言ってすぐに思い浮かべるのは、ブランドのアイコンとも言える、ナイロン製のバッグでしょう。現在ではハイブランドとして認識されているプラダですが、実は世界的に名前を知られたのは、1970年代後半にこのナイロン製のバッグを発売してからのこと。そこには、創業者の孫による、革新的なマーケティングがあったのです。

創業時はイタリア王室にも納入していた老舗ブランド

プラダは1913年にマリオ・プラダとフラッテリ・プラダの兄弟が創設したブランドです。高級な皮革を使用した製品や、世界各地から集めた珍しい製品を販売するラグジュアリーブランドとして、イタリア王室などにも納入するほど人気があったと言います。しかし、2度に渡る世界大戦や欧州における上流階級の衰退など、社会情勢の変化によって、ブランドの勢いは衰退していきます。
2代目として経営を引き継いだのは、マリオの娘であるナンザとルイーダでした。2人は1960年代から70年代にかけて、経済の中枢を担っていた中流層の顧客に的を絞りましたが、ブランドの勢いを回復させるまでには至らずに、低迷した時代が続いていました。
しかし、1978年に、創業者の孫にあたるミウッチャ・プラダが経営者兼デザイナーに就任すると、プラダは世界的なハイブランドとしての道を歩み始めることになります。その端緒となったのが、ナイロン素材を使用したバッグでした。

ミウッチャ・プラダの人物像


ミウッチャ・プラダ 出典:https://www.gqjapan.jp/fashion/article/20200505-miuccia-prada

ミウッチャ・プラダは幼い頃から、ファッションに興味を示していて、プラダを引き継いだときには、自分の色を全面に押し出していこうと思っていました。そのためには、革新的なアイテムをつくる必要があり、彼女がたどりついたものが「ポコノ」という、ミリタリー用の素材だったのです。
軽量で丈夫であり、撥水性もある素材、それで最初に作ったのがバックパックです。逆三角形のブランド名を施した黒いバックパックは、あまりにも革新的だったため、社内でもあまり評判が良くなかったといいます。
ただ、ミウッチャは、自分の信念を容易に曲げないことでも知られています。バックパックは販売を継続されて、80年代にはその機能性に注目したモデルたちが、ミネラルウォーターなどをバックパックに入れて、さっそうと歩く姿によって、爆発的な売上となりました。
他人と違う価値観を大切にして、それを堅持し、自分の感性を信じる姿勢。ミウッチャ・プラダの経営方針、デザイナーとしての姿勢は、実際にマーケティングにおいて大成功していき、ファッション界でもカリスマ的な地位を占めていきます。しかし、そのイメージとは反対に、本人は人前に出ることを好まずに、ショーの最後でもほかのデザイナーのように、さっそうと舞台に登場することはなく、舞台の袖から顔を出すくらいだと言われています。そのイメージのギャップも、もしかしたら、彼女のカリスマ性を高めているのかもしれません。

パトリツィオ・ベルテッリとの出会い

プラダを語る上で、もうひとり経営に携わっている、忘れてはならない重要な人物がいます。それは後にミウッチャ・プラダの夫となるパトリツィオ・ベルテッリです。
ミウッチャとパトリツィオの出会いは、パトリツィオがプラダのコピーを製作しているとの噂があり、ミウッチャが怒って彼の元を訪れる、というドラマチックなストーリーです。それをきっかけにして、2人はビジネスパートナーとして、夫婦として人生を共に歩んでいきます。
ミウッチャの強い信念とデザイナーとしての才能、そして、パトリツィオのアイデアと経営手腕、プラダは、20世紀後半にこの2人によって世界的なハイブランドへと変化していきます。

プラダがたどった世界的なハイブランドへの道程

ナイロン製のバッグを発売以降、革新的なスタイルによって、プラダは現代に蘇りました。祖父たちが築いたブランドをさらに世界的なハイブランドへと昇華させたのです。

シューズ、メンズラインなどの事業拡大

プラダにおいて、現在ではバッグと並んで代表的なアイテムとなっているシューズ。しかし、意外にもバッグメーカーであるプラダでは、ミウッチャ・プラダも含めてシューズを扱うことには消極的だったといいます。
それを説得して事業化したのはパトリツィオでした。バッグメーカーであるプラダには、上質な革を仕入れるルートがあり、高級シューズが製作できると考えたのです。1980年代半ばから始まったシューズ事業は大きな成功を納め、現在でもプラダのシューズ事業は大きな収益を上げています。
また、拡大路線は、1990年代に入っても続きます。現在でも人気のブランド「ミュウミュウ」の創設です。これはミウッチャ・プラダの子供の頃の愛称から名付けたもので、セカンドブランドという設定ではなく、姉妹ブランドとなっています。そして、パトリツィオの提案によるメンズラインの展開も現在に至るまで大きな成功を納めています。

拡大戦略と失速

プラダの拡大路線は、21世紀に入っても衰えることはありませんでした。この頃、ヨーロッパではコングロマリット(企業連合)による老舗ハイブランドの買収合戦が巻き起こっていました。
有名なグループでは、フェンディ・ディオール・ロエベ・セリーヌなどを傘下に持つLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)、カルティエ・パネライ・IWCなどを持つリシュモングループ、グッチ・バレンシアガ・サンローランなどのケリングがあります。
そして、プラダもこのブランド獲得競争に、イタリア初のコングロマリットとして、参戦していったのです。ジル・サンダーやフェンディなど、名だたるブランドの買収に成功したプラダは、経営的にも世界規模となりました。
しかし、2001年のアメリカ同時多発テロによる経済の悪化により、プラダの経営的な拡大戦略は終了してしまいます。

ブランドイメージは世界的なハイブランドへ

コングロマリットの夢は途中で絶たれてしまいましたが、プラダのブランドとしての地位は確固たるものを維持しています。それは、もちろん、ミウッチャ・プラダが創り出す世界観が多くの人に支持されているからですが、そのほかにも、ブランドイメージを創出するマーケティングが秀逸だという事実もあります。
例えば店舗における顧客との関わり方です。店舗自体をブランドイメージのなかにある仮想空間のように設定して、顧客の「楽しむ」時間を演出しています。
もうひとつ、皆さんよくご存知なのが「プラダを着た悪魔」という映画です。名女優メリル・ストリープとアン・ハサウェイが出演している大ヒット作です。ただ、実は特にプラダが関係している映画ではなく、原作小説の題名をそのまま使用しただけでした。そうだとしても、プラダには大変大きな宣伝効果があったと言われています。この映画を見て、プラダにおしゃれなイメージを持った方もいるのではないでしょうか。

プラダのアイテム

プラダはアクセサリーや小物類、アパレル、シューズ、そしてバッグなど、多くのアイテムを展開しています。そのなかから代表的なものを見ていきましょう。

メンズライン


出典:https://kaitorisatei.info/bwn/what-is-prada

近年、プラダのメンズラインは非常に人気が高く、売上を伸ばしています。少し前までは、スーツなどビジネス系のイメージが先行していたのですが、近年はカラフルなオープンカラーのシャツなど、トレンドの最先端を行くアイテムを次々と発表しています。カニエ・ウェストなどの有名人もプラダのメンズラインを着用するなど、若年層へのアプローチを展開しています。

シューズ


出典:http://dollar.jp.net/blog/20161124

シューズも1980年代半ばにラインに加わってから、人気を保っているアイテムです。機能性とデザイン性を両立していることで、メンズ、レデース共に人気があります。例えば、異なる素材をソールに組み合わせる手法は、見た目にも個性的で、クッション性にも優れている逸品と言えます。

バッグ


出典:https://sakidori.co/article/478431

プラダと言えば、バッグです。もともとはバッグメーカーとして創業されたブランドですから、素材や品質など間違いのない高級品です。大きな特徴としては、シンプルさと耐久性で、代表的なナイロンバッグも使うシーンを選ばずに、耐久性も抜群です。
ただ、どれほど丈夫なバッグでも、色あせや型崩れなど経年劣化は避けられません。そのような場合には、信頼できるメンテナンス業者に修理を依頼しましょう。

プラダのバッグも安心のクリーニングと修理


クレアンでは、プラダを始めとするハイブランドバッグのクリーニングや修理に関して、多数の経験を有しています。

ブランドバッグのリペアも実施

まだ使用はできるけど、経年劣化によって色落ちや修理が必要な場合、バッグ製造技術者がメンテナンスを担当するクレアンにご相談ください。世界中のハイブランドバッグの素材を熟知している技術者が、高度なメンテナンスを実施しています。
バッグのパーツひとつひとつ、そして、ロゴに至るまで、細かい部分もきちんと修理。専門的な染料など、修理器具も揃っています。バッグのクリーニング、修理なら、ぜひ、クレアンにご相談ください。

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