着込むほどに味わいが増すオイルドコートやオイルドジャケット。
しかし、なかなか洗うことができないアイテムなので購入してから1度も洗わないまま何年も経過してしまった……という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
クレアンでは、クリーニング+油分を丁寧に補う「リプルーフ(再オイル加工)」で、オイルドジャケットをよみがえらせるご提案を行っています。
今回は、実際にご依頼いただいたバブアーコートの事例をもとに、クレアンならではのリプルーフ工程をご紹介いたします。
リプルーフ(再オイル加工)の工程について
オイルドコートは、着用を重ねるうちに生地に染み込んだオイルが徐々に劣化し、特有のにおいやべたつきが気になってくることがあります。また、オイル分が抜けてくることで、本来のしっとり感や風合いも損なわれがちです。
そうした経年変化に対応するため、クレアンではご希望に応じてオイルを丁寧に補う「リプルーフ(再オイル加工)」を承っております。
こちらでは、過去にご依頼いただいたバブアーオイルドコートのリプルーフ事例をもとに工程をご紹介いたします。
使用するオイルについて
クレアンでは、植物性と動物性のオイルを独自に調合した特別なブレンドオイルを使用しています。日本の気候に合わせて調整しており、オイルの定着が良く、匂いもやわらかく上品に仕上がるのが特長です。
塗布は「薄く、何度も」
バブアーコートの片側に、まずは1回目のオイルを薄く塗布。
リプルーフは一度にたっぷり塗るのではなく、「薄く塗って乾燥」を何度も繰り返すのが基本です。
ごく薄くオイルを塗ってはじっくり乾燥させ、オイルを定着・安定させていきます。
この積み重ねによって、塗りすぎによるムラやベタつきを防ぎながら、しっとりとしたオイリーな質感を再現していきます。
完成までに約40日。手作業で仕上げ
塗布と乾燥を繰り返し、質感が戻ってきたら、最後は内側や細部まで手アイロンでていねいに仕上げます。
今回のバブアーのケースでは、じっくり時間をかけて状態を見極めながら進めた結果、完成までに約40日を要しました。
ビフォー・アフターで見る違い
オイルドコートをクリーニングすると、汚れと一緒に古いオイルが抜け落ちてしまいます。
お写真左がクリーニング後のオイルがまだらに抜けた状態です。
このコートをクレアンでリプルーフしたのがお写真右の状態です。
オイルを何度も丁寧に重ねることによって、まだら感がなじみ、しっとりと均一感のある風合いに整えることができました。
手間を惜しまない、クレアンのオイル再加工
リプルーフは、お品物の状態や生地の種類によって方法や期間が異なる非常に繊細な工程です。
クレアンでは、一点一点の特徴を見極めながら、素材本来の魅力を最大限に引き出す仕上げを行っております。
大切な一着のケアについてお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
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