大切な着物を久しぶりに出してみたら、「なんだかニオイが気になる」「うっすら白いカビが…」そんな経験はありませんか?
特に梅雨の時期は、湿気が原因で着物の状態が悪くなりやすい季節です。シミやカビ、繊維の奥にたまったニオイなど、目に見えない劣化が静かに進行していることも。
高級な正絹(シルク)素材を使用した着物は特に繊細。陰干しや防虫剤といった一般的な対策だけでは、湿気のすべてを防ぎきれない場合もあります。
大切な一枚を守るために、今こそ見直したい“湿気対策”についてご紹介します。
なぜ湿気が着物にとっての大敵なのか
着物に使用されることが多い「正絹(シルク)」は、吸湿性に優れた素材です。これは快適な着心地を生む反面、湿気を取り込みやすいという特性でもあります。
一度湿気を含んでしまうと、繊維の奥でカビが繁殖しやすくなり、気づかないうちにダメージが広がっていることも。
また、湿気はカビだけでなく、着物特有のニオイや変色、風合いの劣化にもつながります。
押し入れやクローゼットなど、通気の悪い場所で長く保管していた場合は、特に注意が必要です。
陰干しだけでは足りない理由
多くの方が湿気対策として「陰干し」を取り入れていると思いますが、梅雨時期の陰干しは効果が限定的です。
外気そのものに湿気が多いため、かえって着物に湿気を与えてしまうこともあります。
特に、押し入れに長期間しまっていた着物は、見た目には問題がなくても、内部に湿気やカビ菌が残っているケースが少なくありません。
「ニオイが気になる」「なんとなく重たい感じがする」と感じたら、すでに繊維の奥でトラブルが進行しているサインかもしれません。
カビ・ニオイ予防に今すぐできる3つのこと
1.風通しのよい場所で湿気を逃す
湿気を取り除く第一歩は、着物を軽く広げて空気に触れさせること。晴れた日の午前中に、室内の風通しの良い場所で1〜2時間陰干しするだけでも違います。
2.除湿・防カビ対策グッズを活用
着物専用の除湿剤や防カビシートを収納スペースに設置することで、湿気やカビのリスクを軽減できます。定期的な交換も忘れずに。
3.プロのクリーニングでリセット
汗や皮脂が繊維に残っていると、湿気と反応してカビやニオイの原因になります。ご自身での処理が難しい場合は、プロのクリーニングで一度しっかりリセットしておくことをおすすめします。
クレアンの着物クリーニングが選ばれる理由
クレアンでは、正絹や色柄の繊細な着物を数多く取り扱ってきた実績があります。
一枚ずつ丁寧に状態を確認し、それぞれの素材や状態に合わせて、最適な方法でクリーニングを行います。
洗浄には着物専用の洗剤と手洗い技術を用い、繊維を傷めないよう丁寧に作業を進めます。汗ジミやカビにも対応可能です。
仕上げには蒸気を使って繊維を整え、ふんわりとした質感を保ちながら、清潔で快適な状態に仕上げます。
梅雨前のこの時期にひと手間をかけることで、大切な着物を長く美しく保つことができます。
見た目には問題がなくても、湿気やニオイが気になる場合は、プロの手を借りて本格的なケアをしてみてはいかがでしょうか。
クレアンでは、見えないダメージにも丁寧に向き合いながら、着物の美しさを守るお手伝いをいたします。