神道用の法衣のクリーニング
前処理、染み抜き

法衣は日常的に着用回数も多く、襟足、前身頃、裾先など汚れがどうしても多くなります。法衣クリーニングではこの前処理がとても重要になります。

汚れや、シミの種類を見分け、溶剤やブラシの種類も変えていきます。
着物の丸洗いドライクリーニング

油性の汚れはドライクリーニングでよく落ちます。前処理を十分にしているので、ドライクリーニングで済むこともあります。汗汚れの多いものは水洗いのマイクロバブル洗浄に回されます。
着物・和服の水洗い マイクロバブルウオッシュ

法衣のクリーニングは、汚れも多く汗汚れも多くありますので、ドライクリーニングで油性の汚れをとった後、ミクロの泡で水洗いされます。汗汚れ、細かい食べ汚しなどはこれでスッキリ、素材を損なうことなく洗い上げます。
自然乾燥

和服・着物は乾燥機にはいれないで、自然乾燥されます。正絹(シルク)の着物は、乾燥機で撹拌したり、熱をかけたりすると縮んだり光沢が失われたりするからです。
アイロンの手仕上げ

神道用の法衣の手アイロン仕上げです。大きなものを広げて作業するために、専用アイロン台は一回り大きくなっています。

和服・着物にもいえることですが、アイロンは表側でなく着物の内側から始めます。

一般的に着物(法衣)のプレス技術の良し悪しは、着物の内側(裏側)をどれだけキレイに仕上げられるかにかかっています。裏側からアイロンすることによって表の風合いがとても良くなります。

着物(法衣)の内側が完璧にアイロンがけができるようになるまで、長い修業が必要と言われています。

着物はシンメトリーに作られているので、左右のズレがミリ単位でも許されないのです。これぞ職人技です。

道具を使い、キレイにたたまれて完成です。
お寺さんの法衣のクリーニング

こちらはお寺さんの法衣です。神道用の法衣と違ってやわらかいふんわりした素材です。

この法衣の下半身にはスカートのプリーツのようなヒダがいくつも連なっており、このヒダが美しいシルエットを創りだすので、最も重要な箇所です。

このヒダ(プリーツ)1本1本をキレイにアイロンで作っていきます。

洗い・クリーニングの段階で、このヒダを潰さない洗い方をしなければなりません。一般の和服クリーニングでは、ヒダが潰れてしまったり、仕上げでもヒダをキレイに出すことが出来ず、ツルンとしたスカートのようなってしまったということをよく耳にします。

アイロンを掛けた後、乱れたヒダを1本1本ととのえていきます。

最後にたたんでプレスは完成です。

専用のタトウ紙に包装され、お客さまに届けられます。