CURTAIN RESTORATIONカーテンのカビ・黄ばみを見極める生地の強さから考える専門クリーニング
窓辺の光をやわらげてくれる、大切なカーテン。裾の黒い点や全体の黄ばみが気になったら、白さだけでなく生地の状態にも目を向けたいものです。洗浄から仕上げまで、一枚の表情を整える工程をたどります。

白くする前に、確かめたい強さがあります
朝日が差し込んだ瞬間、レースの裾に黒い点を見つける。部屋を見渡すと、前より少し黄色く感じる。カーテンの汚れは窓辺全体の印象に関わるため、すぐに落としたくなるものです。しかし、その一枚が長い時間日差しを受けていたことも、忘れずに考える必要があります。
紫外線や経年変化で繊維の強さが落ちている場合、強い摩擦や薬剤に耐えられないことがあります。見た目だけで生地の強度は判断できません。クレアンでは、素材、薄くなった箇所、裏面の加工などを確認し、洗える状態か、どこまで処理を進められるかを見極めます。
同じ窓でも、外側のレースと室内側の厚手のカーテンでは、日差しや結露の影響が違います。一式だから同じ状態とは限りません。左右の汚れ方、裾の傷み、開閉で引っ張られる場所なども見て、一枚ずつ扱いを考えます。
黒い点と黄ばみを、ひとまとめにしない
窓際にはほこりだけでなく、結露による湿気も集まります。暮らし方によっては、タバコのヤニなどの汚れが加わることもあります。黒い点が残る部分と、広く黄ばんでいる部分を同じ汚れと決めつけず、何が重なっているのかを考えるところから洗浄を始めます。
まずは素材に合った洗浄で付着した汚れを落とし、その後に残った色を確認します。一度にすべてを白くしようとするのではなく、生地の反応を見ながら必要な処理を加えます。洗浄で取れる汚れと、繊維自体の変色や傷みでは、目指せる仕上がりが違います。
ヤニなどの付着汚れがある場合は、その上から漂白だけを重ねても適切な対応にならないことがあります。洗浄で取り除く成分を先に整理し、その後に色の残り方を見る。この順番を守ることが、生地へ必要以上の処理を加えないための判断につながります。

裾の変化を、縫い目に沿って見る
施工前後の写真では、裾や縫い目に近い部分を見比べてみてください。汚れが目立っていた位置をたどると、広い面の白さだけでは分かりにくい変化に気づけます。繊細な布は、透け方や光の当たり方によって見え方が変わるため、写真の色だけで結果を決めつけないことも大切です。
残った黒い点や黄ばみには、生地の状態に応じた局所的な処理などを検討します。弱くなった布へ繰り返し負担をかければ、色は薄くなっても傷みが進むおそれがあります。落とすことと残すことの境界を見ながら、処理を続けるか判断していきます。
白く見えることだけを基準にすると、繊維が薄くなった部分や小さな裂け目を見逃しがちです。透かしたときの状態も確認し、どの段階で止めるかを考えます。見た目の改善と、窓に掛けて使うための強さは、両方が必要な条件です。


すすぎ、乾燥、そしてひだの表情へ
洗浄後は、使った洗浄剤や処理剤に応じてすすぎや中和を行い、乾燥へ進みます。回転や高温による負担を避け、自然乾燥を取り入れながら状態を整えます。乾燥方法を選ぶことも、寸法と風合いを考える工程の一部です。
装飾のあるカーテンは、平らな布として終わらせることができません。ひだや縁、立体的なつくりを確かめ、素材に合わせて仕上げます。窓に戻したとき、光がどう通り、ひだがどう落ちるか。汚れを減らした先の、部屋の中での姿まで考えたケアを目指します。


外す前に残しておくと、役立つ情報
相談のために、いきなりすべてのカーテンを外す必要はありません。まず掛かった全体像と気になる箇所、素材表示を撮り、おおよその幅と丈をお知らせください。オーダー品の場合は、取り付けたときの写真や元の寸法があると、仕上がりを考える手がかりになります。
すでに漂白剤や家庭用洗剤を使った場合は、使用したものと変化もお伝えください。遮光コーティング、防炎表示、裏地のべたつきや剥がれがあれば、その部分も確認します。買い替えかクリーニングかを迷っている段階でも、一枚の状態から選択肢を整理できます。

窓辺の一枚について、お答えします
Q.黒カビはすべて落ちますか?
生地の強さ、変色の深さ、経過時間によって変わります。傷みを進めずに処理できる範囲を確認するため、完全除去を一律にお約束することはできません。
Q.縮んだカーテンも相談できますか?
ご相談いただけます。素材や縮み方により、仕上げで調整できる範囲は異なります。元の寸法と、すでに行った洗濯や乾燥の方法をお知らせください。
Q.遮光や防炎加工があっても大丈夫ですか?
加工の種類と劣化状態を確認します。洗浄による影響がある場合もあるため、表示と裏面の写真を添えてください。
Q.洗う時期はどう決めればよいですか?
結露の多かった季節の後や、部屋の大掃除の際に状態を見直すと便利です。日差し、湿気、汚れ方によって適した時期は変わります。
また光を通したい、その一枚を。
カーテン全体、裾の汚れ、素材・加工表示と、おおよその幅・丈をお知らせください。
対応できる方法と仕上がりは、お品物の状態によって異なります。写真で判断できない点は、現物確認後にご案内します。