WHITE DOWN CARE白いダウンの襟・袖汚れクリーニング前処理から羽毛の仕上げまで
白いダウンを選んだ日の、軽やかな気持ち。その印象を曇らせる襟や袖の汚れに、職人が一か所ずつ向き合います。汚れの前処理から乾燥、羽毛のボリューム調整までをお伝えします。

襟を立てたとき、いちばん近くに見える汚れ
冬の服装を明るく見せてくれる白いダウン。ところが鏡の前で襟を立てると、首に触れる縁だけが黄ばんで見える。袖口を折り返すと、茶色い線が気になる。面積は小さくても、顔や手元に近い場所の汚れは、一着全体の印象を左右します。
一度クリーニングに出しても残っていたからといって、すぐに諦める必要はありません。クレアンでは、何が付いているのか、どのような処理を受けてきたのか、生地がどの程度耐えられるのかを確認し、次に取れる方法を考えます。

茶色い襟には、いくつもの成分が重なっています
肌に触れる部分には皮脂だけでなく、汗、化粧品、ほこりなども付着します。着用を重ねて蓄積した汚れは、時間が経つと酸化などにより色が目立つ場合があります。白い生地は、わずかな変化も見えやすいため、黒や紺のダウンより早く気になることがあります。
油性の汚れに適した処理だけでは、水に溶けやすい成分などが残る場合があります。一方、ただ水に通せば、こびりついた汚れまで十分に落ちるとも限りません。「ドライか水洗いか」という名前だけでなく、汚れと生地に合う前処理を組み立てられるかが重要です。
機械に入れる前に、襟と袖へ手をかける
職人が汚れの位置や濃さを確認し、洗浄剤と道具を選びます。写真では生地を手で支えながら、襟元をブラシで処理しています。同じ白いダウンでも、表地の厚さやコーティング、縫い目、付属品は異なるため、同じ強さでこすることはできません。
汚れを浮かせたい一方で、生地の毛羽立ちや色の変化は避けたい。その両方を見ながら、部分的な処理を進めます。強く洗うこと自体が目的ではなく、着たときの表情と手触りを守ることまで含めて、洗浄を考えています。


白い縁が整うと、襟元の見え方も変わる
ケア前後の写真では、肌に触れる襟の縁と、縫い目付近をご覧ください。広い白い面だけを比べるより、汚れが集まっていた位置をたどると、作業による変化が分かりやすくなります。
これは掲載した一着の事例であり、すべての黄ばみが同じように落ちることを保証するものではありません。古い変色、すでに行われた処理、生地自体の劣化などによって、残る色もあります。どこまで改善できそうか、着用に支障がないかを、現物の状態から確認します。


ふくらみは、乾燥と仕上げで確かめます
ダウンは表面がきれいになれば完成、とはいきません。内部の羽毛が偏ったままだと、ふくらみや着心地に差が出ます。クレアンでは生地と羽毛への負担を考え、自然乾燥を取り入れながら時間をかけて乾かし、状態に応じてボリュームを整えます。
仕上げでは表地のしわだけでなく、各部分の羽毛の偏りや手触りにも目を向けます。ただし、羽毛の量が減ったり、長年の使用で傷んだりしている場合は、新品と同じ状態になるとは限りません。白さとともに、今ある素材の状態を見ながら仕上がりを判断します。

次に着る日のために、気づいたときに相談を
襟や袖の汚れが目立ち始めたら、シーズンが終わるまで待つかどうかも含めてご相談ください。白い生地へ自己流で洗剤を重ねると、輪ジミやむらができることもあります。すでに処理した場合は、使った製品や熱を加えたかどうかをお知らせください。
お預け前には、全体、襟、袖口、洗濯表示を撮影すると、相談が具体的になります。ファーなどの付属品や修理したい箇所、次の着用予定も一緒にお伝えください。大切な一着をまた自然に選べるよう、必要なケアを順序立ててご案内します。
白いダウンの再相談をお考えの方へ
Q.他店で落ちなかった襟汚れも見てもらえますか?
はい。前回の処理内容や返却時期、分かる範囲の汚れの原因をお知らせください。生地の状態を確認して対応を検討します。
Q.自宅で襟だけ洗ってしまいました。
使用した洗剤、こすった範囲、乾燥方法をお伝えください。輪ジミや色の変化も含めて確認します。
Q.白さとボリュームは必ず元に戻りますか?
汚れの定着、生地や羽毛の劣化によって仕上がりは異なります。クリーニングと仕上げで改善できる範囲をご案内します。
また、白いダウンを選びたくなる日のために。
全体と襟・袖口、洗濯表示の写真、前回のお手入れと気になる点をお送りください。
対応できる方法と仕上がりは、お品物の状態によって異なります。写真で判断できない点は、現物確認後にご案内します。